2022年度理事長所信

一般社団法人出雲青年会議所 2022年度 理事長所信
Be Proud
~ 変わらないために変わる ~
 
 
森山 恵介    
<私の誇り>


 このまちに生まれ育った私にとって、子供の頃はあまり郷土愛などなく、どちらかと言えば都会での暮らしに憧れを抱いていました。大学進学を機に、約9年間地元を離れて暮らす中で、離れて暮らせば暮らすほど、家族への感謝と、生まれ育ったこのまちに対する愛着を感じるようになったことを今でも覚えています。このまちは、豊富な自然資源の恩恵を受け、特色ある歴史と文化が残り、地域の助け合いや絆が残る古き良き環境が整い、今では、日本でも有数の素晴らしいまちだと確信するようになりました。徐々に芽生えたこのまちに対する愛着が、いつしか自分の誇りとなり、今では胸を張って『私は出雲生まれの人間です』と、誰に対してでも言えます。
 私には他にも大切な誇りがあります。それは、当たり前のことですが、自分の親から生まれたと言うことです。この当たり前な心もまた、今の世の中、凶悪な事件を頻繁に目にすると親と子のつながりすら希薄になり、世間では当り前ではなくなってきているように感じます。私にとって両親は今でも良き見本であり、大切な存在です。そして今の暮らしの基盤を築いてくださったご先祖様に対しても、感謝の念を抱いております。この誇りは自分の子供にも引き継いでいって欲しいと思っております。そのためにも、働く事の尊さ、親としての自覚と覚悟を持ち、そして自分自身が家族の誇りであるためにも、子供に恥じない生き方をしたいと考えています。
 そして、この青年会議所も私の誇りです。これだけ地域や社会のため、まちに暮らす人々のため、共に活動する仲間のために、情熱を持って活動している組織は他にはありません。出雲青年会議所は唯一無二の素晴らしい団体であり、私は自分を育てていただいたこの組織に誇りを持ち、活動を支えてくれている家族や会社の誇りであるために自信を持って活動しています。


 皆さんは生まれた国やまち、ご先祖様や親に対して、また自分を育ててくれた学校や会社に対して、心から誇りに思っていますか。


 私は、このまちに住み暮らす全ての人が、それぞれの誇りを胸に生活していけば、必ずや幸せな日々が訪れると信じています。様々なことを「自分ごと」として考えることで、愛着が芽生え、誇りを持つ。そのような人財が増えることが持続可能なまちづくりの第一歩になると考えます。
 しかし、行政をはじめ歴史や文化といったものに対しての関心が強い人の数は決して多くありません。選挙の投票率低下、市民活動への意欲低下、希薄化する地域コミュニティのつながりなど、まちの現状は、関心の不十分さを露呈しています。このような状況を変えていかなければ、まちに対しての強い気持ちは生まれません。
 まちに誇りを持つ人とは、常にまちのことを想い、行動する人であります。まさに私たちこそ、まちに誇りを持つという形を体現できるロールモデルになることができるのではないでしょうか。出雲に生まれて本当に良かった、この家に生まれて本当に良かったと、誰もが心から思える地域を目指して、運動を展開して参りましょう。
 

<変わらないために変わる>


 昨今、突如として現れた新型コロナウイルスの猛威により社会の根幹を揺るがし、持続可能な社会を目指すことが如何に困難かを実感させられました。経済の仕組みが大きく変わる今の転換期をどのように捉えるべきでしょうか。1957年、戦後の荒廃した世の中で、出雲青年会議所を立ち上げた誇り高き先人は、現状をどのように捉え、どのような未来を描き、行動に移したのでしょうか。どのような状況下においても、明るい豊かな社会を思い描き、責任や義務とは違う「自分がやらずに誰がやる」という強い使命感が今のまちを築き上げてきたのです。この使命感こそ創始の精神であり、礎であります。今こそ、これまでの価値基準を見つめ直し「現在いま」何をすべきか考え、互いの人生観を語り合い、価値観を前向きにぶつけ合える強固な組織を創り上げて参りましょう。
 青年会議所は志を同じくする個性あるメンバーが集う組織であり、強さも弱さも分かち合える自己開示の機会があるからこそ、互いを助け合い、一人では実現できないことが仲間と叶えられる喜びこそ醍醐味であります。
 2022年度、出雲青年会議所は創立65周年を迎えます。65年という長きに渡り、多くの人財を成長させ、輩出してきました。それはまさしく大切にすべき「歴史と伝統」であり、受け継ぐ者にとっては「誇り」であります。この65周年という機会に、先輩諸氏に敬意と感謝を表すとともに、新たな未来づくりに向けメンバー一人ひとりが強い使命感を持ち、活動して参りましょう。


Be Proud
誇りを持とう
私自身に
私たちの組織に
そして私たちのまちに


具体的政策
①長期、短期の展望と事業展開について
 

 1949年、戦後間もない中で「新日本の再建は我々青年の仕事である」と日本の青年会議所が生まれました。その覚悟は脈々と受け継がれ、70年以上の月日を経た今でも、全国の志を同じくする多くの仲間が魂に火を灯しています。
新型コロナウイルスの世界的蔓延により、経済はもとより日常生活さえも変容を余儀なくされ、これまでの価値観は一変しました。新たな時代へ向け、戦後、先人たちが我が国の再建に努めたように、今こそ我々青年会議所が立ち上がり、己を律し、互いに鼓舞し、明るい豊かな社会の実現へ歩みを強めていかなくてはなりません。しかし、この「明るい豊かな社会の実現」に明確なゴールはありません。社会課題を数字で表せば未来は見える形になり、目指すものを多くの人と共有することができます。その羅針盤となるのが、「SDGs」であります。出雲青年会議所は全ての政策の展開にあたってこのSDGsと関連した目標を定め、多くのパートナーと手を取り合い、地域と共に運動を展開していく必要があると考えます。

 

 私たちが最も心がけるべきことは、今現在正しいとされることを守り続けることよりも、常により正しいことを追求する向上的な態度を持つことであります。
 創立65周年という節目の年に、強い使命感と誇りを胸に、英知と勇気と情熱を持って、明るい豊かな持続可能なまちの実現へつなげて参りましょう。
 

②組織並びに運営について
「持続可能なまちづくり」


 このまちに住み暮らす人々が、心の底から自分のまちを愛さない限りは、持続的なまちの発展はありません。皆さんは今現在自分のまちにどこまで誇りを持っていますか。家族や友人に、胸を張ってこのまちの素晴らしさを、自分の言葉で伝えることが出来ていますか。それは実は簡単なようで簡単ではありません。誇りを持つためにはまず自分のまちのことを誰よりもよく知らないといけません。自分の住むまちのどこが優れていてどこに問題があるのか。悪い点だけなら誰でも簡単に言えますが、良い点をどれだけ多く言えるのかも重要なのです。「愛の反対は無関心である」という言葉にもあるように、強い感情が何かに対して生まれるには、まずそのものに対する関心と関わりを持たなければいけません。出雲には解決すべき課題はまだまだあります。他方で多くの素晴らしい文化や誇るべき地域資源があります。このまちの課題に目を向けるとともに、まちの魅力・価値を再認識し、イノベーションを起こすことで新たなまちの魅力を築き上げ、多くの市民の誇りとなる「地域のたから」へと昇華させることが持続可能なまちづくりにつながると考えます。


「創立65周年」


 1957年1月23日、熱い思いを持った志高き青年によって、全国で106番目に設立された出雲青年会議所は、創立65周年を迎えます。まずは、出雲の地にJCの火を灯し、その火を絶やすことなく引き継いでくださった先輩諸氏に対して、その弛まぬ努力と熱き情熱に敬意を表します。さらに共に歩んできてくださった地域の人々に対し、深く感謝の意を表したうえで、65年間の歴史の重みを受け止めねばなりません。出雲青年会議所がここまで歩み続けることができたのは、多くの人の支えがあったからであり、私たちがこれからさらに力強く運動を展開していくには、今まで築き上げてきた関係性をより強固にし、さらには新しいパートナーシップの構築を行うことが重要であります。長年に渡り築き上げられてきた歴史と伝統は、私たちにとってかけがえのない財産であり、揺るぎない誇りであります。歴史を紐解き、理解を深めたうえでこれからの展望を見定め、共有して参りましょう。


「誇りある組織運営」


 青年会議所は文字通り会議を行う組織であり、会議を通して組織としての意思決定が行われます。また、議案には高い精度が求められ、それも我々の活動の重要なパートと考えられ、様々なルールや仕組みが整備されています。しかしながら、ルールの多さや仕組みの精緻さは、時に青年らしい発想力や思い切った挑戦を妨げることにつながる危険性もあります。そこで、ルールや仕組みについては次代を見据えて見直すことも検討し、会議については建設的な意見が飛び交う運営を目指す必要があると考えます。一方で規律については厳格に、青年経済人として地域の模範となるよう、足並みをそろえ、地域から信頼される組織でなければなりません。そして、より多くの人へ運動を理解していただくためにも、積極的な情報発信を行うことで共感を深め、組織の価値を高めます。
 メンバーへの理解を深め、より良い会議を追求することで、持続可能な組織運営へとつなげて参りましょう。


「会員増強」

 「人はみな、決して自分一人では生きていくことができない」それは事実ですが、果たしてそれを自分に当てはめ、常に周囲への感謝を忘れずに過ごすことができている人はどれほどいるのでしょうか。理解しているつもりでも時にそれを忘れていることもあります。人と人との出会いや繋がりは、人が生きる意味そのものであると考えます。このような不安な状況の中、我々は何をすべきでしょうか。まずは何でも話し合い、同じ夢に向かって行動する仲間を増やすことが重要なのではないでしょうか。そのためにも、私たち一人ひとりがより魅力溢れる人財へと変わることが重要と考えます。メンバー個々の魅力が組織の魅力となり、組織の魅力が溢れることで自ずと会員増強につながると考えます。地域を牽引する青
年経済人としての誇りを持ち、品格ある人財へと成長し、会員の拡大に全員で取り組んで参りましょう。

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